2020年1月17日金曜日

[オールドレンズの勧め]



私は沢山のオールドレンズを用いて色々な作品を撮影しているので、生徒さんからも「お勧めのオールドレンズ」を時々聞かれることがある。

今回何本かピックアップして紹介記事でも書こうと思ったけどやめた。あくまで、オールドレンズはお勧めだというお話。なので興味なければスルーしてほしい。

まずグーグルでオールドレンズとワードを入れて検索してみる。
TOP3(2020年1月時点で)は・・・
「今から始めるオールドレンズ」・・・カメラのキタムラ
「オールドレンズのおすすめ10選」・・・聞いたことがないサイト
「初心者におすすめのオールドレンズ17選」・・・サンライズカメラ
それ以降もお勧め的な記事が続くが、
取り上げられているレンズは似たり寄ったりである。
ヘリオスやスーパータクマー、プラナーなど重複してたりもする。
オールドレンズをこれからという人にはそこそこ参考になると思う。

どれもこれもコピペ的なサイトが多い中、私がバイブルとしてるサイトはひとつだけ。
「M42 Mount Spiral」これだけだ。非常に参考になるのでお勧めのサイト。

どのオールドレンズにするか迷ってる人はレンズのレンタルサービスを利用する手も。
「TORUNO」で借りて試せる。私本人は利用したことないけど、良さそう。

*オールドレンズを買う前に注意すること。
マウントが自分のカメラに合うかどうか。これ重要。
前にカメラ買うならソニーと書いた理由がこれだ。
大抵のオールドレンズならソニーのミラーレスにつけられる。

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それではまた、例によって私の独断と偏見で書き進めよう。

まず私のオールドレンズ遍歴。
ロシアのレンズ、インダスターを購入。
次に同じくロシアレンズのヘリオスを購入。
どちらも値段が安い。買った一番の理由はそこ。
たまたまポチっただけ。
それまでは全く興味が無かった。
それだけで終わりだと思っていた。
考えが甘かった。
そこから沼へ落ちていく。
まあそれもどうでもいいことだから、端折る。

折角なのでお勧めのオールドレンズ一本・・・

Jupiter-3 50mm f/1.5

ロシアのレンズである。
その良さや特徴は他の人が山ほど書いているので
あらためて細かく書く必要もなかろう。
レビュー記事は参考にはなるが、やはり実際に使ってみるのが一番だ。
それに尽きる。

まずは外観のデザイン。アルミで出来た白胴鏡が美しい。
えっ、そこ?と思うかもしれない。
でもデザインは大事。
カメラにつけてカッコイイとテンションが上がる。

写りの気に入ってるところは描写が柔らかいところ。
絞りを開放にして撮ると面白い。
逆に絞るとつまらない。
周辺部に適度な光量落ちがあるので印象深い写真が撮れる。
現代レンズの定義からすると失格だけど
それもまたオールドレンズの面白さだ。

因みに、このレンズの復刻版が登場した。

Jupiter-3+ 50mm f/1.5

名前にプラスが加わって登場。
このレンズがまた素晴らしい。新旧両方を所有してるが、
本音を言うと復刻版の方がオリジナルより更にいい。

同じゾナーのレンズ構成なので、同様の柔らかい描写。
違いは色のり。オリジナルはあっさり。復刻版はコッテリ。
おそらくコーティングが施されてるおかげかな。

復刻版はあいにく在庫が無いので中古で手に入れるしか無い。
でもって、見つかっても値段がそこそこ高い。
なので、オリジナルのオールドジュピターを買うのが賢明だろう。
何せアルミなので軽いし小さい。今のミラーレスにアダプター経由でつけられる。
中古で1万5千円くらいかな。
ショップだと3万くらいだろうか。

★今回の作品はオールドレンズのジュピターで撮ったもの★

中央部はしっかり解像するも、周辺部はモンワリ。
この風合いがたまらない。
カラー作品として以前に講師のお仕事で生徒さん向けに撮ったものを
モノクロ作品としてRAWデータからリマスター。
オールドレンズにはモノクロ表現がよく似合う。

自分的には作品として好きなので
これをただの作例として置きたくなかったのだけれど、
ただ文章だけだと説得力がないので、取り上げた。

この日は天気が悪く雨が降ったり止んだり。
おかげで観光客の姿はまばらで、誰もいない遊歩道を撮る事が出来た。
先日の「道」の作品も好きだけど、今回の「道」も好き。
やはり自分は道ってのが好きなんだろうなと思った。




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