2020年7月23日木曜日

[丸窓の樹] 姫仙人が撮るヒメボタル




ま~るく空間が空いた一本の樹。

根元が丸窓のように開いた樹をこの場所にやってくれば、必ず撮るようにしている。そう、定点撮影である。どこにどう飛ぶかわかっているので、セッティングには時間がかからない。今年は森にやたらと白い花が咲いていた。折角なので丸窓の隣にアクセントで置いて撮ってみた。

この場所は秘密の場所だったが、年々ここが知られるようになり、ヒメボタルを撮りに沢山の人が押し寄せるようになってしまった。ヒメボタルを追っかけてる人であれば、あ~、あそこだ。と、すぐに気づくはずだ。それだけ、判りやすい場所にある。

この日はまだシーズンに入ったばかりで、なかなかこの場所にヒメが飛んでくれなかった。約二千カット撮って光が写ってたのは二十カット程度。それら全てを使って仕上げた。少なめなので、副題となる丸窓と白い花が埋没せずにしっかり主張してくれている。

この丸窓。撮り始めて、かれこれ10年ほど経つだろうか。いつまでここで丸窓を覗かせてくれるのだろう。月日というものは優しくもあり残酷でもある。いつか朽ち果てる時はやがて訪れる。自分が来年ここに来る時もちゃんと窓を開けて待ってくれてるだろうか。

今日、私が指導差し上げてた受講生の方が亡くなった。お歳はご高齢でお婆ちゃんだったが、まだまだしっかりされていたので、またご一緒する日が来ると思っていただけにショックは隠せない。えっ、嘘。と、言葉を失った。

昨年は身内を含め色々な人を見送った。その度に気が落ちる。その度になかなか正気に戻らない。ここ最近は引きずってばかりいる。その度に落ち込むのである。

昨年の秋だったか冬だったか、自分と同じ下宿に住んでいて仲良く学生生活を送っていた友人を亡くした。訃報を知ったのはネットニュース。彼はかつては有名人。キーボード担当で時々ハイトーンボイスでコーラスで唄っていた彼。メジャーデビューする前に大阪の本町の歩道で偶然パッタリ会って、「おう、スポック!(下宿での私のニックネーム)○○からデビューするからねっ!」と意気揚々としていた。それから数ヶ月してテレビに彼が登場してるのを見て、自分自身刺激を受けたものだ。その当時は私はまだグラフィックデザイナーで、写真の道に入る以前の事である。

自分が人生を写真でやっていこうと決断するのは随分後の事。決断は遅い早いはそれぞれ。機会は巡ってくるものである。私もミュージシャンになった彼も大学で専攻していたのは英語。それがなんで?となるが、ただ遠回りしただけである。人生には無駄が無い。英語を学んだ事は自分の歩んだ時間の中で活かされている。

突然降りかかった訃報。ご遺族の意向で、死因は明かされなかった。自分よりひとつ学年は上だったが、話す時はいつもタメ口。色々馬鹿なことやって遊んだな。いつかまた大阪の街でパッタリ出会って、色々話したかったな。その日が巡ってくるのを心待ちにしていたが、遂に叶うことなく幕が閉じた。

時間が流れてる以上、必ず終わりはやって来る。自分にも必ずその日は訪れる。しっかり今を生きるなんて、教科書のようには生きていない。適当な人生である。綺麗事を語るつもりはない。ダラダラしたい時もある。それでいんじゃないのと、もう一人の自分が呟いている。うん、それでいい。無理はしない。

なんか話が妙な方向へそれてしまった。それもいい。このブログは私の独り言を綴ったものだから、それで良いのである。ここで久々に「今日のまとめ」を書こう。


本日のまとめ・・・ダラダラ


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